クオバディス?

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=クオバディス?=

原題:Quo・Vadis?
会社:Hans im Gluck /Amigo/Mayfair Games
発売:1992年
リメイク:2005年
参考価格:2800円
入手難易度:2
プレイ人数:3人~5人
プレイ時間:30~40分
タイプ:ボードゲーム
古代ローマの政治をテーマにした「クオバディス?」。
政治の出世、中枢掌握が交渉を中心に行われて行きます。

タイトルの「Quo Vadis?」は、古代ローマ(ネロ皇帝)時代のラテン語です。
キリストが殉教した後、弟子であるペトロの下にやってきた時、
「Domine, quo vadis?(主よ、どこへ行かれるのですか?)」
とキリストに聞いた台詞が有名になったものだそうです。

ゲームの目的は出世をしてお金を得ること。
そして自分の陣営を1人、中央政権に送り込むことです。
盤には簡略化された役職がマスで表されています。
最上段の真ん中が中央政権。様々なルートで出世していき、そこに行き着きます。
役職の定員は様々。その役職での「定員の過半数」の賛同が得られれば出世して行くというシステムです。
また、出世するときに途中の通路に「報奨金」が置かれます。

報奨金マスの上に「カエサル」コマが配置されます。
有力者カエサルが居る場合、賛同が無くても出世できますが、置いてある報奨金が受け取れません。
プレイヤーは自分の手番で、新しいコマを送り込む、出世する、カエサルを動かす、を選べます。
出世する場合には過半数の賛同が必要ですが、ここで持っている報奨金を元手に交渉できます。


賛同してくれたら2のお金を渡す、ここの場所を交換で賛同する、などです。
喧嘩せず、したたかな交渉が有効なのは、政治ゲームっぽい雰囲気が出ます。

報奨金が高いルートにカエサルを送り込み、相手に取られないようにする、という策もあります。
出世先の席が空いていないと上に登ることが出来ない為、退くという行為も交渉に使えます。
全てのアイテムは使いよう。交渉の妙が役に立ちます。
そして交渉に賛同した場合、1の価値の報奨金が別途得られます。

中央政権の全ての席が埋まったらゲーム終了。
持っている報奨金の合計が一番高い人の勝ちとなりますが、中央政権に1コマも送っていないと、勝利権が得られません。
このため、報奨金集めと中央政権到達の2つが目標となります。

運の要素は報奨金がランダムで配置されることのみ。
簡単なシステムですが、戦略と交渉のゲームです。
他のプレイヤーと上手いこと話し合いながら、腹黒い展開で出世して行きましょう。

余談ですが、カエサルといえばユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)のことを指し、ネロ皇帝よりも古いと思っていたのですが、皇帝全般を指して「カエサル」と呼ぶ風習もあったのですね。