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=上海トレーダー=
原題:Shanghai Trader
会社:Panther Games/ホビージャパン
発売:1988年
参考価格:?円
入手難易度:5
プレイ人数:3人〜6人
プレイ時間:240分〜350分
タイプ:ボードゲーム
絶版
様々な土地の利権巡って対立するゲーム「上海トレーダー」。
いかにお金儲けをするかがメインですが、運の要素も重用になっています。

舞台は19世紀末期から20世紀初頭の混乱期の中国。
清王朝は内外から揺らぎ、イギリスから持ち込まれたアヘンに混乱の一途を迎えていました。
プレイヤーは上海にある様々な組織を支配下に置いていき、辛亥革命前に金を集めて逃亡することが目的です。
プレイヤーはイギリス、フランス、アメリカ、ロシア、ドイツ、日本に分かれます。
(上級ルールは国ごとに特殊ルールがあります)

ゲームはターン性で行われ、最終ターンでも脱出できなかったプレイヤーは負けとなります。
ターン内では四季分の4ラウンドあります。季節により、競馬などイベントが発生します。
プレイヤーは行くブロックを決めたら、そこでサイコロを振ります。
出た目の土地を買うことが出来ます。
ブロックごとに意味合いが幾つかあります。
主には交易所(直接収入+施設)、倉庫(船が来ると儲かる)、工場があります。

交易所は1〜2、3〜5の2箇所の土地があります。
2箇所買い占めたら、そのブロックにある施設を買うことが出来ます。
施設により効果が違い、船を操ったり、競馬を主催したり、パーティを行ったり、人を脅したり出来ます。
どれも主にはそれを使ってお金儲けすることが目的です。

交易所2つ、倉庫1つ、工場1つで収益ピラミッドになります。船も到着すると高収入です。
貯めたお金は銀行に行くか、銀行の施設を持つプレイヤーと交渉して貯金します。
手持ちのお金は勝利得点になりません。




このゲームの最大の特徴ですが、サイコロの目で6が出ると、危険地域に連れて行かれます。
俗に「上海された」と行っていたのですが、説明書に何とかいてあるのか実は知りません。
連れて行かれると、危険地域のどこに行くかがまたサイコロで決まります。
お金が半分になったり、不利な博打を強要されたりします。
一番凄いのはアヘン窟。一度入ると以降、自分の番の度にサイコロを振り、脱出の目が出るまで抜けられません。

ゲーム終盤になると、脱出の準備に取り掛かります。
パスポートの購入、空港からの脱出と2段階あります。これもその目が出ないと成功しません。
サイコロ運の悪い人は早めの脱出をしたほうが良いのですが、他プレイヤーが脱出する時に暗殺者を出せます。
脱出者はボディーガードを雇え、暗殺の確率を軽減出来ますが、早く脱出する人は大勢のプレイヤーから狙われます。
暗殺が失敗しても空港で脱出の目が出ないと逃亡できません。また暗殺者が来ます。

暗殺者に殺されず、ゲーム中に脱出できた人の銀行の所持金で一番高いプレイヤーの勝ちとなります。
ゲームは交渉と運が入り乱れる展開になります。
特に無理やり警備兵を送りつけて金を巻き上げたり、無茶な交渉が出来る施設があったりします。
(無茶な交渉は断ると所持金が半分になるため、どちらにしろ有効)

えげつないゲーム展開をあえてプレイしてみると、余計雰囲気が出るでしょう。
混迷極める大都市、上海を舞台に、暗躍しつつ私腹を肥やして逃げましょう。